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二十二日投開票の横浜市長選で野党系の山中竹春氏が、与党系の小此木八郎氏らを破り、初当選した。山中氏の勝利は、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)推進や、新型コロナウイルス対策を巡る失政など、菅政権に対する有権者の厳しい審判でもある。
小此木氏を支援した菅義偉首相は民意を謙虚に受け止め、IR計画自体を断念し、コロナ対策を抜本的に見直すべきである。
共同通信社の出口調査によるとIR誘致に「強く反対する」「どちらかといえば反対」を合わせると六割を超えた。
山中、小此木両氏はともに誘致反対を訴えたが、「反対票」の四割超が山中氏に集まり、小此木氏には二割しか投票しなかった。
安倍前政権時代からIR誘致を推進してきた首相が、反対の小此木氏を支援したことを有権者は矛盾と受け止めたのではないか。
IR誘致は横浜市のほか、大阪府・市や長崎県、和歌山県が表明している。
しかし、IRにはもともとギャンブル依存症などを招くとの懸念が強い上に、新型コロナの感染拡大などで参入を表明していた海外大手企業の撤退も相次ぐ。首相は横浜市民の選択を機に、IR計画自体を見直すべきではないか。
出口調査によると、新型コロナ対策もIR誘致と並び、投票で最も重視された政策だった。
横浜市内では一日当たりの新規感染者数が連日、千人を超える。批判の矛先が、有効な対策を打ち出せない菅政権に向けられたことも、新型コロナの専門家をアピールした山中氏の勝因となった。
首相の地元でもある横浜市長選での小此木氏大敗は、四月の衆参三選挙や七月の東京都議選に続く与党敗北だ。自民党内では十月二十一日に任期満了を迎える衆院の総選挙を戦う上でも、菅氏が首相や自民党総裁として適格か、問う声が高まって当然だろう。
首相は東京五輪での日本人選手の活躍による高揚感で内閣支持率が上がれば、パラリンピック閉会直後の九月上旬に衆院を解散、勝利し、総裁選も無投票再選できると考えたのだろうが、デルタ株の感染拡大でもくろみは外れた。
首相が新型コロナを巡る楽観的態度を改めて有効な対策を打ち出し、有権者の信頼を回復しない限り、党総裁選や衆院選を戦い抜くのは困難な局面に来ている。
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