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参院予算委で答弁するNTTの澤田純社長


 総務省幹部らへの接待問題で15日、NTTの澤田純社長が参院予算委員会に参考人招致された。澤田氏は、これまでに国会議員ら日常的に懇談をしてきたと認めた上で、「業務上の要請や、便宜を受ける話はしていない」と働き掛けを否定した。
 自民党の大家敏志議員から接待問題について問われた澤田社長は冒頭、「関係の皆様に大きなご迷惑と、ご心配をかけた。心よりお詫びを申し上げる」と謝罪。日ごろから、与野党の国会議員ら各界の有識者と懇談を行い、将来の社会や国際情勢について意見交換の場を設けていると述べた。
 会食の目的について、「国会議員の先生は、どなたもそうなんですが、非常に見識や知識、幅広い方々です。私どもにとりましては、非常に刺激になる良い勉強になる場を提供して頂いてる」と説明。「業務上の要請であるとか便宜を受けるとか、そういうようなお話はいたしておりません」と強調した。
 2018年6月の社長就任以降に、総務省幹部と18年秋に2度、20年6月に1度の計3度会食したとした上で「将来の社会、AIが入ってきた折の社会のプラス面、マイナス面について広く一般の話を意見交換した」と語った。
 また立憲民主党の福山哲郎幹事長は、澤田社長に菅義偉首相や武田良太総務相との会食の有無を質問した。澤田社長は「NTTは上場会社で、上場会社の社長が個別にどなたかと会食したか否かを公の場で公開することは事業に影響を与える。個別の会食については、私の方からは控えさせていただきたい」と述べるにとどめた。
 福山氏が「週刊誌に出ていたことは事実か」とただすと、澤田社長は「週刊誌に出ていたことで、議員の方々が公表された分は主に事実です。それ以外の個別の案件については控えさせていただきます」と説明。総務省幹部や総務大臣ら政務三役との会食が常態化していたかについては「常態化しているわけではない。基本的にいろんな識者と意見交換している」とした。
 澤田社長との会食の有無について、明言していない武田総務相はこの日の答弁でも「個別の事案1つ1つにお答えするのは控えさせていただきたいが、国民から疑念を招く会食や会合に応じることはない」と語った。