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 客の嫌がらせなど迷惑行為で、対応する従業員を心身ともに追い詰める「カスタマー ハラスメント(カスハラ)」が道内でも深刻だ。「顧客重視」という企業の姿勢に乗じた暴言や悪質なクレームが従業員を疲弊させ、退職に追い込むこともあ る。パワハラ防止を企業に義務づけた改正労働施策総合推進法は、カスハラを想定しておらず、対策が遅れている。職場で直面した場合、どう対応したらいいの か―。

 札幌市内のコールセンターで働く男性(28)は、悪質なクレーム電話に12時間近 くも拘束された経験がある。声から年配男性だと推測されたが、何を言っても「誠意が足りない」と責められ、せき払いしたら「バカにしているのか」、息が受 話器にかかると「ため息ついただろう」と怒鳴り散らされた。「お客さまからの電話を受けるのが仕事なので、こちらから切れなかった。完全にカスハラだっ た」と男性は振り返る。