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 「森友疑惑」の徹底糾明と安倍内閣退陣を求める集会が30日夜、衆院第2議員会館前で開かれた。この問題を最初に追及した木村真豊中市議(無所属)らが演説し、「(昭恵夫人は)渡したに決まってるやんか」などと安倍首相らの関与を強調した。

山本氏(左)と木村氏(2017.3.30筆者撮影)

 安倍首相が籠池理事長への逆告訴をちらつかせて同疑惑の幕引きを図ろうとしているが、市民の関心は高く、会館前の歩道には約500人が集まった。小川敏夫参院議員(民進)、宮本岳志衆院議員(共産)、福島瑞穂参院議員(社民)に続き、木村氏と山本一徳豊中市議(共産)がマイクを取った。

 木村氏は、塚本幼稚園が教育勅語を暗唱したり、軍歌を神社に奉納したりと、地域では異様な教育で知られていたと説明。「このカルト幼稚園が小学校を創ると聞いたので、つぶさなければと思った」と取り組んだ動機を初めて明かした。

 籠池理事長が23日の証人喚問で安倍昭恵夫人から100万円渡されたと証言したことを昭恵氏が否定していることについて、木村氏は「渡しているか渡してないか、どちらかしかない。ないんであれば、明確に否定して『もらったなんてうそつくな』『私は巻き込まれてえらい迷惑だ』ととがめるのが当たり前」と指摘。

 「『100万円の記憶がないんです』などと籠池さんの妻にメールしている。渡したに決まってるやんか」と声を荒げた。

 籠池氏が園長室で昭恵夫人と2人でやり取りした際、「1人でさせてすみません」と言われたと証言したことについて「日本語として落ち着きが悪いが、こういうこと」と事情を解説した。

 「本来であれば、あなたは教育勅語を暗唱させたり、日本国憲法を否定して素晴らしい教育をやっている。私、安倍昭恵と晋三は諸手を挙げて全面的に学園に全面的に協力するのが本当であるところ。申し訳ないが、立場上、これ以上できないので、1人でさせて申し訳ないが、せめて寄付だけでももらってください。安倍晋三からです、と100万円差し出したんだ」

 昭恵夫人の周囲が安倍首相に「忖度(そんたく)した」との言葉が流通していることについても、木村氏は苦言を呈した。

 「忖度と言われるが、おかしくないか。忖度というのは何もないのに余計な気を回してやること。具体的に実際の政治的圧力があれば、忖度でも何でもない。圧力に負けたというだけのこと。今のところ、残念ながら現実の政治圧力を解明し、突き止めることができてないだけ。それを忖度という言葉で説明するのはおかしい」と、安倍晋三首相が中心に控えていることを示唆。

 「政治を私物化して、カルト学園を異常ともいえる利益供与、便宜供与した責任を取らせなければ」と訴えた。

 木村氏は土地の売却を担当した財務省近畿財務局の職員を刑事告発したことを報告し、「このままなめられて黙っていられるか」と、捜査関係者や国会議員による真相糾明と市民の後押しを求めた。

 木村氏とともに告発状を出した山本市議は、児童虐待やヘイトスピーチが日常的に行われている実態を知りながら大阪府私学課が小学校設置に「条件付き認可適当」を出していたことを問題視。

 「松井一郎大阪府知事はあれだけ国会に呼んでくれと言ってるんだから、さっさと呼んで国会で、なぜやったのか堂々と証言してもらわんと納得がいかない」と証人喚問を求めた。

 「何でこんなに他の人たちは森友学園、籠池さんに学校を創ってほしがったんやろう。稲田防衛大臣は感謝状を贈るし、財務省は土地を上げるし、府は認可を出して。しかも国交省は補助金まで渡している」と指摘。

 その背景として、「昭恵さんが名誉校長をやって、そのバックに安倍首相がいたからということなら、この問題をうやむやにすれば、安倍首相と仲のいい人たちはみんないい思いをしてしまう社会ができてしまう」と警告。

 「国会、司法で追及し、関わった人間を洗いざらい出してきっちり反省させ、責任を取らせないと、これからもおもねる人が出てくる」と徹底糾明を求めた。

 木村氏は16年5月、「瑞穂の國小学院」建設予定地の土地登記簿を取り寄せ、所有者が国土交通省であることに不審を抱いた。情報開示請求すると売却額や条件が黒塗りで出される。非公表とした国を2月8日、大阪地裁に提訴し、「森友疑惑」に火が付いた。
 
 22日には、学園の利益を図り国に損害を与える目的で土地を売却したとして、土地の売却を担当した財務省近畿財務局の職員を氏名不詳のまま背任容疑で大阪地検特捜部に告発している。