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若い女性たちが”キレて”いる。日刊SPA!が1月23日、「なぜ若い女子たちはお金を使わなくなったのか?」という記事を掲載。この記事自体も興味深いのだが、これを受けてガールズちゃんねるにスレッドが登場。コメント欄が荒れる事態になった。
「何故お金を使わなくなったか?って、お金が無いからでしょ?バカじゃ無いの??」
「老害が若い世代に金まわさないくせに、使わないなんて良く言えたもんだ」

女性たちの主張は正論だ。「なぜお金を使わなくなったのか?」とは愚問なほど、彼女たちは「お金がない」。しかもそれが少数派ではなく、圧倒的多数だという現実がある。無い袖は振れないもので、「生活していくだけでギリギリだから」という声ばかり。それなのに、やれ今度は若者の○○離れなどと言われる筋合いはない、というところだ。(文:みゆくらけん)

「奨学金の借金してるもん。借金してるのにお金使えないよ!」

欲しいものはあるけど……

欲しいものはあるけど……
「昔とは時代が違う」と主張するある女性は、お金を使えない若者の心理・不安を次のように説明する。
「今の時代、リストラ当たり前、給料上がらないどころかボーナスもない。共働きしないと結婚生活厳しいし子育てにもお金がかかる。年金はおそらくない。普通の人なら危機感持ってるよ。そんな中で使う人なんていないのが普通」
また、「バブルの感覚で意見しないで欲しい」という意見も多く、昭和の価値観を疑問視する声も多く出た。
「うちらの世代からしたらバッグに何十万も払うとか頭おかしいのかと思う。たかがバッグだよ?」
「ブランド志向・酒・タバコ・ばか騒ぎ、どれもカッコ悪い」
つまり彼女たちは、身の丈にあった生活をしているだけ。見栄を張るカッコ悪さや無理をするしんどさも最初からパス、そもそも「奨学金の借金してるもん。借金してるのにお金使えないよ!」という切実な現実を訴える人も。他にも、
「老人優遇社会の生け贄となって必死に働いて、大量の税金等とられているので、それどころではありません。毎日の食事はモヤシか○友の不味い食パン」 「(消費しないことが)まるで悪のようにそんな事言うなら、金くれ!!くれた分いくらでも使ってやるよ!!」
などとキレ気味な意見も出ていた。

「浪費している子は金銭感覚がおかしいと笑われ、節約してる子が尊敬される」

「しまむらの服すら高い」と感じる女性たちからすれば、消費するお金があるなら貯金にまわしたいのが本音。堅実にならざるを得ない。

また、今はお金をたくさん使わなくても”そこそこ満足”の暮らしができる時代。フリマアプリなどの活用で、安くモノが手に入り、情報はネットで十分。遊び・暇つぶしは無料ゲームがいくらでもあるし、食事もサイゼリアや牛丼チェーンで安く済ませることができる。その上異性にも無関心の波が広がっているとなれば、消費活動に消極的になるのは当然の流れではないだろうか。

かつて、自分が”女子”だった昔を振り返ると(筆者は35歳)、今よりだいぶん、自分も周りも派手なことに憧れを持っていたように思う。恋人とはクリスマスにハイブランドの財布やバッグを贈り合うことは当たり前だったし、そのために背伸びも無理もしていた。そして、そのことをしんどいながらも楽しく感じていた。

しかし、現在私立女子大に通っているというある女性は今回のコメントの中で、最近の女子大生事情について、「浪費しまくっているような子は全然見ない」とし、
「親の収入に関係なく、そういう子(浪費する子)は金銭感覚がおかしいと笑われ、すごい節約してる子が尊敬されてる」
と書き込んでいる。若干、面白味がない気もするが、堅実は堅実。筆者の女子時代に比べ、彼女たちが正しい金銭感覚や価値観を備えているのはどうやら間違いなさそうだ。