http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-08-30/2015083001_05_0.html

 「こうやって路上に立つことは恥ずべきことではありません。私は後悔して、声を押し殺して泣くようなことはしたくはない」。23日のSEALDs(シールズ)の行動での女子学生の胸打つスピーチの一節です▼この決意を聞いて、79年前スペイン内戦でドロレス・イバルリが発した「ひざを屈して生きるより、立ちはだかって死のう」というよびかけを思い出しました。内戦が始まった翌日、ラジオで流れたスペイン共産党の女性指導者の言葉です▼イバルリはつづけて、歴史に残るスローガンでたたかいを励ましました。「ノー・パサラン!」(奴(やつ)らを通すな)。以来、新聞で集会で、マドリードの通りに渡した横断幕で繰り返し使われ、反ファシズム闘争の合言葉になりました▼「奴ら」とは誰か。1936年の総選挙で勝利した人民戦線政府の転覆をはかろうとした、フランコ将軍率いる反乱軍です。ファシスト国家の独、伊から大量の武器援助を受けたファシストたちです▼ノー・パサランは、1979年にニカラグアの独裁政権を倒したサンディニスタ民族解放戦線のテーマソングの一つにもなりました。「我々が勝つのだ、愛(いと)しい人よ/奴らを通しはしない…たとえ私たちが一緒でなくても君に誓うよ/決して奴らを通しはしないと」(八木啓代訳)▼「ノー・パサラン」「奴らを通すな」はいま、戦争法案を通すなの熱い思いを込めて、SEALDsのコールの中で叫ばれています。きょう全国で、同じ思いをもった100万人が声をあげます。