国主催の原発に関するシンポジウムなどで経済産業省による「やらせ」を調べている第三者調査委員会は三十日、中部、九州、四国の三電力会社のシンポで同省原子力安全・保安院から動員要請などがあったと認める中間報告を発表した。東北、九州の二電力会社の計五件の説明会などでもやらせの疑いがあることが分かった。 
 調査委は同省が設置。大泉隆史委員長(弁護士、元大阪高検検事長)は同日の会見で、認定した三件を「不適切なものと思っている」と指摘。保安院の組織的関与は「もう少し調査させてほしい」と述べた。
 認定された三件は二〇〇五年十月の九電玄海原発、〇六年六月の四電伊方原発、〇七年八月の中電浜岡原発に関するシンポ。玄海と伊方は保安院の課長、浜岡は係長クラスが開催約一カ月前に電力会社に動員などを求めた。
 新たにやらせ疑惑が浮上したのは、〇六年十月に宮城県石巻市と女川町で開かれた東北電女川原発に関する住民説明会(計三回)と、一〇年五月に鹿児島県薩摩川内市で開かれた九電川内原発のヒアリング、今年六月に佐賀県内で放映された同玄海原発の県民向け説明番組の計五件。
 東北電の三件は保安院が動員を要請し、九電の二件は資源エネルギー庁が「発電再開の意見表明をしてほしい」と働き掛けた疑いがあるという。
 調査委は再発防止策を盛り込んだ最終報告書を九月末にとりまとめる予定。海江田万里経産相は「国の関与が認められたのは大変遺憾。すべての膿(うみ)を出し切る必要があり、引き続き徹底的な調査をお願いしたい」とのコメントを出した。