ttammakko24のblog

気になるニュースを転載しています。

2016年08月

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/188900/1

http://static.nikkan-gendai.com/img/article/000/188/900/bf862e7f30617addeeb99c118ec074fa20160831133709737.jpg 反原発派には痛手(泉田新潟県知事)/(C)日刊ゲンダイ

 原子力ムラはニンマリだろう。4選出馬を表明していた泉田裕彦新潟県知事(53)が30日、突如文書で“出馬撤回”を明らかにした。柏崎刈羽原発の「再稼働」を認めず、“反原発”のシンボルになっていた泉田知事に何が起こったのか。

 この半年間、泉田知事は新潟県が出資する第三セクターの子会社によるフェリー購入をめぐり地元紙の「新潟日報」と対立。泉田知事は、出馬撤回の理由を「臆測記事や事実に反する報道が続いた。このような環境の中では十分に訴えを県民に届けることは難しい」としている。

 地元紙からの攻撃だけでなく、新潟県内では“泉田包囲網”が出来上がっていたという。

「新潟日報は今年に入ってフェリー問題をしつこく批判していました。新潟日報は泉田さんの政治手腕に疑問を持っていたようで、社内には“泉田嫌い”が蔓延していたといいます。新潟日報には東電が広告を出していた。さらに、今月には泉田さんと近い自民党県議が県連会長を辞任している。泉田さんは嫌気が差したようです」(新潟県庁関係者)

 泉田知事の出馬撤回によって10月に行われる新潟県知事選は、すでに出馬を表明している全国市長会長の森民夫長岡市長(67)の当選が濃厚となっている。安倍官邸と近い森市長が知事に就いたら柏崎刈羽原発を再稼働させるのは間違いない。

 泉田知事という“反原発”のシンボルを失った「反原発派」からは、森市長の対抗馬として地元出身の森裕子参院議員や田中真紀子元外相の出馬に期待する声も上がっているらしいが、肝心の民進党は対立候補を立てるつもりがないようだ。

 原発問題に詳しいジャーナリストの横田一氏は言う。

「泉田知事と同じ経産省出身の古賀茂明さんにも待望論が出ていると聞いています。いずれの候補を出すにしろ、野党が協力しなければ勝つことは難しい。ここで協力できなければ何のための野党かと批判されても仕方がありません」

 東電の高笑いが聞こえてくるようだ。

http://news.infoseek.co.jp/article/businessjournal_268041/



『物欲なき世界』(菅付雅信/平凡社)という名著があります。菅付氏は筆者の友人で、名編集者と謳われる方です。この本は、若者たちの消費離れという現象から現代社会を読み解き、モノがあふれる暮らし方から価値観が転換していくことを示唆しています。

 確かにそのとおりで、自らを振り返ってもモノに囲まれていることを当たり前と思っていた数年前を、懐かしくもまた恥ずかしく思う次第です。まだ整理の途上にありますが、東京で暮らしていた頃よりははるかに持ち物が少なくなり、買う物もずいぶんと少なくなりました。しかし、それによって困ったことはただの一度たりともありません。

 つまり、余計なものが身の回りにたくさんあったのです。それに気づかずに、逆にそれが当たり前と勘違いして生活していたということなのでしょう。今になってみると、「あの頃はなんだったのだろう」と考えたりしてしまいます。大袈裟ではなく、不必要なモノばかりに囲まれていたということがよくわかります。流行りの「断捨離(だんしゃり)」などには興味もありませんが、自然と身の回りのモノが整理されてきて、暮らしやすくなったことは事実です。

 皆さんの生活のなかにも、不要なモノがたくさんあるのではないでしょうか。友人たちと話していて、「それは要らないよね」と筆者がいつも言うものの筆頭は電子レンジです。それだけ多くの人たちが持っているモノでもあります。電子レンジが不要であることを筆者はずいぶんと前から言い続けており、最初の著書である『シンプルごはんの思想』(三五館)の中でも、次のように指摘しています。

「僕は電子レンジを調理器具として認識していません。電子レンジの加熱の構造はどう考えても食べ物向きではないのです。実はこれ、もともと兵器として開発されたものの、いわゆる平和利用ですから、基本構造は武器です。つまり殺傷能力を発揮しているわけですから、素材が持っている生命力も影響を受けないわけがない」

 この文の後に科学的なことを書いていますが、電子レンジに関する科学的分析には、さまざまな解釈があり、その論争は終わることはないのかもしれません。筆者は、メーカーや販売会社から研究費が出ている学者による実験で、いくら安全性が証明されたといっても信用できず、なんの利害関係も持たず、ひたすら科学者としての責任感から実験を繰り返し、電子レンジが調理器具としては不向きであるという結論に至った説を信用したいのです。


●電子レンジは栄養素を破壊する!

 しかし、『シンプルごはんの思想』を著したのは15年も前のことで、まだ世は電子レンジ全盛でしたので、かなりの批判も頂きました。オカルト本だの、トンデモ本だのと言われたこともありました。それでも、元来しつこい性格の筆者は懲りることなく、7年後の08年に出版した『究極の食』(講談社インターナショナル)という本の中でも、電子レンジに関してこう書いています。

「電子レンジを使った料理のレシピ本はたくさん出回っています。でも、私は電子レンジを使ったものを料理と呼んではいけないのではないかと思っています。電子レンジを使ったものがおいしくないということぐらいわかってもらいたいものです。それがわからないくらい鈍い舌になってしまっているともいえるのかもしれません。便利という理由だけで電子レンジを使い続けるとしたら、その人は自分に対して大変否定的だということでしょう」

 このように、電子レンジを使った料理本を出版している人にまで、喧嘩を吹っ掛けるようなことを言っております。よくもこんなことを述べるような本を出させてくれたものだと、本当にありがたく思います。さしたる影響力もないからかもしれませんが。

 電子レンジ賛成派の人たちが電子レンジのメリットとして、野菜が持っているビタミンCは、お湯でゆでると流出するが、電子レンジで加熱した場合はそれを防ぐことができるということを挙げます。確かに、それは事実です。電子レンジで加熱した場合には、ビタミンCをはじめとする水溶性の栄養素は外には流出しません。しかし、だから問題がないとはいえません。なぜなら、ビタミンCは流出しないけれど破壊されるからです。このことだけをとってみても、電子レンジで食品を加熱することの愚かさがわかろうというものです。数年後、あるいは数十年後に、「マイクロウェーブを使って食べ物を加熱していた時代があるらしいよ。信じられないけれど、そんなこともわかっていなかった時代があるんだね」といった会話が交わされていると思います。

 電子レンジのことでは、すっかりバカにされていた筆者ですが、この件に関しても徐々に支持者の数が増え、いつの間にか周りの親しい人たちのなかで電子レンジを使っている人は皆無となりました。科学的な立証もさることながら、電子レンジで加熱した食べ物がいかにまずいかということがわかる人たちが増えた結果なのでしょう。


 電子レンジを使わなくなった人たちが、それで不自由を感じているかというと、まったくそんなことはなく、もう二度と使いたくないと思っているようです。もう今や、科学的な証明なんてどうでもいいことで、おいしいものを食べるべきだという考えのほうが先行しています。電子レンジを使って加熱したものは、自然界には存在しない物質に変化してしまっています。自然界に存在しないものは、私たちの消化器官で分解し吸収することはできないのです。よって、それらの物質は私たちにとっての栄養素とはなりえません。栄養素とならない物質を体内に摂り込むことは、危険極まりない行為です。

●いずれ電子レンジは捨てなければならなくなる!

 2人以上の世帯における電子レンジの普及率は、1980年代前半に50%程度だったものが、2000年を超えたところで97%を超え、その後横ばい状態です。つまり、ほとんどの家庭に普及しているのです。裏を返せば、この先、爆発的に売れることはなく、買い替え需要しか見込めないともいえます。この分野で画期的な新商品が出てくる可能性も極めて低く、それは経済至上主義、売り上げ第一主義をとるメーカーや販売会社にとっては、まったく魅力のない商品です。

 これまでのように、売るためには都合の悪い真実が表に出ないほうがいいという考えも少しずつ変わっていくでしょう。そして、より多くの人たちが、電子レンジの危険性に気づくようになるはずです。そうなってから電子レンジを捨てるか、もう今の段階で真実に気づいて捨てるかという違いですが、どちらにしても捨てることになるわけですから、早めのほうがいいような気もします。

『物欲なき世界』には、こんなことが書かれています。
「多くの人が資本主義の行方を不安視しているということだろう。はたして今、私たちが直面しているグローバル資本主義は、今後もこのままの体制で維持できるのだろうか、と」
「ライフスタイル・ブームとは、消費社会の成熟を示すものであり、今や人々は単に商品がほしいのではなく、商品にまつわる物語や生活提案を求めている、ゆえに商品だけを売るのではなく、商品にまつわるライフスタイルを提案しなければいけない」

 電子レンジがもたらしたライフスタイルとは、どんなものだったのでしょうか。それを今でも多くの人たちは、容認しているのでしょうか。人間は、それほどバカではありません。自分たちの不健康な食事がもたらすものが何か、もうすでに気づき始めている人たちが大勢いるでしょう。むしろ、それに気づいていないのは電子レンジを製造しているメーカーと、販売している企業なのではないのかと思ってしまいます。


 ただ安いだけの食べ物を買い漁って手軽な食べ方で満腹感を得る食事と、それがもたらす自分や家族への悪影響を考慮し、食生活を切り替える人が増えることを願ってやみません。低俗な食事の実現を陰で支えてきたのが電子レンジともいえると思います。

 ただし、電子レンジの害については、どんなことがあったとしても表面には出てきません。なぜならば、それが立証された場合の製造責任、販売責任の及ぶ範囲が広範すぎて補償できないからです。国民の97%が被害を訴えたらどうなると思いますか。筆者がメーカー側、販売側だったら、どんなことがあってもその害が表ざたにならないように、必死になることでしょう。

 知らぬ間に、各家庭の電子レンジの普及率が下がっていた。または、電子レンジメーカーも販売会社も、いつの間にか主力が別の商品にシフトしていた、という流れが理想かもしれません。
(文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事)

http://lite-ra.com/2014/10/post-564.html

http://lite-ra.com/images/amway_141020.jpg
Amway(日本アムウェイ)会員向けショッピングサイト「amwaylive」より


「今働いている会社には、『自分もあんな風になりたい!』と思えるような女性がいませんでした。でもアムウェイの勉強会などに出席すると、いつも必ずそう思える人に出会えるんです」

 そう語るのは、現在アムウェイ歴3年目となる20代の女性Aさんだ。

 専門誌「月刊ネットワークビジネス」(10月号)の日本のネットワークビジネス企業の売上高ランキング(2014年版)によれば、女優・田中律子出演のテレビCMが話題となったニュースキンジャパン(約400億円)、「ミキプルーン」でおなじみの三基商事(約720億円)を押さえて、約969億円の日本アムウェイが2年連続で増収し、業界トップに君臨し続けている。

 さらに、同社が公式HPにて発表している会員数推移のデータによると、「ディストリビューター」と呼ばれる販売員は現在公称70万5000人。61万5000人だった04年頃から右肩上がりに推移しているのだ。

 しかし、アムウェイといえば、日本に「マルチ商法」という言葉を広めた企業であり、その“悪印象”が残る読者も少なくないだろう。同社は、会費を支払って登録した「ディストリビューター」を介して新たな会員の獲得や商品の販促を行い、その売り上げからボーナスをバックしていくという連鎖販売取引(またの名をネットワークビジネス)の形態を主体とした外資系企業である。この連鎖販売取引というのが、いわゆる「マルチ商法」なのだ。

 そもそもアムウェイが日本でブームになったのは90年代半ば頃、今から20年近く前に遡る。同社の売り上げがピークに達したとされる1996年度には、2121億9500万円もの公称売上高を発表。「成功者」と呼ばれるセレブ・ディストリビューターが話題となり、彼らの生活に憧れる若者たちをどんどん取り込んだ。

 ところが、その成果報酬制度によってか、強引な勧誘活動が横行。売り上げ目標や、ノルマを達成するために自ら商品を買い込んで借金をする者も続出し、97年には国民生活センターの理事長より「苦情・相談件数が4年連続で1000件を超えている」と報告され、社会問題化したのである。

 そんな同社がここ数年、徐々にその勢いを取り戻してきているという。

「ブームとなっていた当時には、借金を苦にした自殺者を出すなど、大きな問題になりました。しかし、現在の20代の若者たちには、その頃のことをほとんど知りません。しかも、今は大手企業であっても安定した時代ではない。そのため、『権利収入』という言葉に反応した“好きなことをやりたい”思考の若者たちにとって、アムウェイのビジネスは魅力的に見えるのでしょう。中でも、特に印象的なのが、ロハス思考の高い若い女性たちの増加ですね」(アムウェイに詳しいジャーナリスト)

 このメディア関係者によれば、野菜ソムリエに栄養士、エステティシャン、ヨガ講師。今、美容や健康、かつおしゃれなものに飛びつく女性たちの間で、アムウェイが広がっているという。

「昔はアムウェイというと、洗剤やフライパンなどの調理器具のイメージが強かったと思うんですが、今、彼らが押しているのは、本田圭佑選手が所属するイタリアのサッカーチーム・ACミランの公式サプリとしても知られる『ニュートリライト』や、『VoCE』(講談社)『25ans』(ハースト婦人画報社)などでも紹介された『アーティストリー』という化粧品など、健康・美容に関する製品なんです。食品も充実していて、調理器具と共に販売するべく、(オール・アムウェイで作る)手料理パーティなるものも頻繁に開催されているようですよ」(前出・ジャーナリスト)


 実際、冒頭のAさんも、そうした手料理パーティなどの参加をきっかけにアムウェイに登録したひとりだ。

「私が登録したきっかけは、野菜ソムリエの資格を持った知り合いのススメがあったからでした。最初は、『アムウェイ』ってマルチでしょう?と疑っていたんですが、手料理パーティやサプリメントの勉強会などに参加していくうちに、『あれ? なんだかみんな素敵な女性ばっかり!』って気がついて。もともと美容には興味があったので、それからは積極的に“情報を取りに行く”ようになりました。アムウェイには、目標にしたいキラキラ女子がいっぱいなんですよ!」

 一方、別のディストリビューターのBさんは、こう打ち明ける。

「アムウェイと出会ったのは、大学4年生で就職活動に悩んでいた時でした。私、ロハス系のカフェを経営することが夢なんですが、カフェでアルバイトをしながら勉強するとなると収入に不安があるし、かといって、OLになって貯金をしても、カフェの勉強にはならないし……と悩んでいて。そんな時に先輩からススメられたのがきっかけで、登録したんです。アムウェイならアルバイトをしながら副収入が得られるし、定期的に行われている会合には、同じような夢を持ったおしゃれな人たちが集まっているので、カフェのオープンに向けて色んな意見を聞けるのもプラスです」

「日本でも、アムウェイ会員限定でジェニファー・ロペスのライブがあったり、決起集会のような大きなパーティがあったり、ほかでは体験できないことも多いです。グループのみんなでハワイに行ったり、キャンプやバーベキューなんかも頻繁で、サークル活動みたいなもんです」
 聞いていると、わくわくするような楽しそうな話ばかりが飛び出すが、しかし、いくら“キラキラ”な雰囲気に包まれているとしても、そのビジネスモデルの基本は社会問題になった90年代半ばとそう変わりはない。多くの会員は商品を自ら大量に買い込んでいるのが現実だ。

 実際、Aさん、Bさん共に、アムウェイに登録してすぐに、まずは化粧品を一新。その後、シャンプーにトリートメント、洗剤類に食品、サプリメント、さらには浄水器なども購入したという。日用品とはいえ、ドラッグストアやスーパーで購入するものよりは明らかに値の張るものばかり。浄水器に至っては10万円以上もする品だ。

「まずは自分が使ってその良さを実感してからでないと人にはススメられないので……。それに、化粧品って、結局お金をかけているものなので、違和感なく入りましたね」(Aさん)



 しかし、Aさんの知人は、Aさんの様子をこのように心配する。

「アムウェイで知り合った女性たちとの交流も盛んみたいで、最近は会う機会も少なくなりました。話を聞く限りでは、女性たちのグループのリーダーはおしゃれでかっこよくて、お金も持ってて、セレブ男性たちとの交流にも積極的……と、絵に描いたようなキラキラ女子みたいで。Aは自分に自信がなく悩んでいましたから、反動で無理をしていないか……心配です」(Aさんの知人)

 また、「特定商取引に関する法律」(以下、「特商法」)第33条で禁じられている「不適切な勧誘行為」(不実告知、威迫困惑行為等)も取り沙汰されている。アムウェイに詳しいジャーナリストはこう指摘する。

「アムウェイでは、『まずは身近な大切な家族や友人に教えてあげましょう』と、自分に近しい人たちへの勧誘を推奨しています。そのため、ディストリビューターが新たな勧誘を行う際、『ちょっとお茶しない?』『うちにご飯食べにこない?』といった、普段通りの誘いをして呼び出すケースが多いんです。それでいざ行ってみたら、アムウェイ製品を使った手料理パーティだった、突然化粧品やサプリメントを勧められた、なんて話はよく聞きます。しかし本来、これをやってしまったら違法なんですよ。呼び出す時点で、『私はアムウェイというマルチ商法のビジネスをやっていて、その販売員の勧誘、または商品の紹介をしたいんだけど、会ってくれないかな?』という誘い方をしなければダメなんです。このくらいはあっても仕方ないだろう、と思うかもしれませんが、ここまで規制するほど危険視されている存在だということを忘れてはいけません」

 キラキラ女子の必読書として紹介されていた『リッチウーマン―人からああしろこうしろと言われるのは大嫌い!という女性のための投資入門』(キム・キヨサキ/筑摩書房)の中に、こんな言葉がある。
〈女性が求めるものは、男、キャリア、お金、子供、友達、贅沢、心地よさ、独立、自由、尊敬、愛、そして、伝線しない3ドルのパンティーストッキング(byフィリス・ディラー)〉

 最近では、2014ミス・ユニバース日本代表・辻恵子さんを全面的にバックアップするなど、ますますそんなキラキラ女子たちの欲求を刺激し、さらなる拡大をはかっているアムウェイ。果たしてこの結末は、“リッチウーマン”の大量育成となるか、はたまたかつてと同じようにその商法の犠牲者を大量に出して社会問題化するのか――注視していきたい。
(三木千明)


http://lite-ra.com/2014/03/post-79.html



【ビジネスジャーナル初出】(2014年3月)

「労働時間が適正に把握できておらず、また、算入すべき手当を算入せずに割増賃金の単価を低く設定していた事例」
「社員の7割に及ぶ係長職以上の者を管理監督者として取り扱い、割増賃金を支払っていなかった事例」
 昨年末に厚生労働省が公表した「若者の『使い捨て』が疑われる企業等への重点監督の実施状況 - 重点監督を実施した約8割の事業場に法令違反を指摘 - 」によれば、調査した5111社(事業所)のうち、43.8%で違法な時間外労働があり、23.9%で賃金不払いの残業が見つかった。
 この調査は電話相談などを受けて「違反の疑いが強い」と見ていた事業所を対象としたもので、これにより労働環境の劣悪な事業所の多くは、広くサービス残業(不払い残業)が日常的に行われていることが明らかになった。冒頭の事例は、同調査の違反・問題等の主な事例である。
 時間外労働をしたにもかかわらず、残業代が支払われないサービス残業は法律違反だが、「労働法を守っていたら会社は潰れてしまう」などと経営者は開き直り、不払いが横行する。
社畜を生み出す土壌は学校教育にある
 しかし、サービス残業が常態化するブラック企業は違法だから論外だが、大企業でも残業は"当たり前"なのが現代日本の労働環境だ。
 では、なぜ残業がなくならないのだろうか? そんな問いに対して、「日本全体が『社畜』化するための洗脳を受けているからだ」というのは、『あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。』(日野瑛太郎/東洋経済新報社、以下、本書)だ。著者は大人気ブログ「脱社畜ブログ」の管理人で、社畜化のメカニズムを分析している。
 本書において、社畜とは「会社と自分を切り離して考えることができない会社員」と定義し、養うべき家族がいるため辞めるに辞められない、または、そもそも労働者の権利をよく知らないために奴隷のように働かされる「奴隷型社畜」、会社とともに成長しようとする会社への忠誠心が高い「ハチ公型社畜」、会社に依存する「寄生虫型社畜」、上司にこびへつらい出世しようとする「腰巾着型社畜」、社畜であることを他人にも強要する「ゾンビ型社畜」に分類している。
 そして、「奴隷型社畜」や「ハチ公型社畜」については、小学校教育から洗脳が行われていると指摘する。
「小学校では、よく『将来の夢』について作文を書かされます。ここでいう『将来の夢』というのは『将来なりたい職業』を指すという暗黙の了解があります。(略)どうも学校教育では『将来の夢』は仕事を通じて実現しなければいけないことになっているようです」(本書)

 さらに、職業教育では仕事に対して、お金を稼ぐことよりも過度な「やりがい」を重視する傾向にある。そのやりがいは「自己実現」「社会貢献」といった側面が強調されがちだ。
「あまりにも『仕事で得られるお金以外のもの』が強調されすぎているため、いつしか生徒たちは『お金よりも、やりがいのほうが大事だ』という価値観が正しいと考えるようになります」(本書)
 このため、お金や自らの生活を犠牲にしても会社に過度にやりがいを見いだそうとする「奴隷型社畜」や「ハチ公型社畜」を生み出してしまう。
「『仕事を通じてどう自己実現するか』というような仕事観についての教育は山ほどされる一方で、『有給休暇が取得できる条件』や『残業代の請求方法』といった、労働者が自分の身を守るために必要な知識は、学校ではほとんど教えてもらえません」(本書)
●大学も社畜養成機関になり果てている
 それまでの学校教育を批判的に見つめ直せるはずの大学に進学しても、すでに大学は就職のための予備校と化しており、多くの学生にとってどうすれば就職活動に有利になるかだけを考える社畜の養成機関になり果てている。

 そして50社から100社程度受験しないと内定に至らない就職活動では、数え切れないほどの拒絶を受ける。価値のない、役立たずな人間のように思えてきた時点で内定通知を受けると、その「選んでくれた」会社に対し特別な好意、強い恩義を抱き、率先して社畜になろうとするというのだ。

 さらに、入社後は軍事教練のような新人研修と社内の社畜たちの同調圧力を受けて、気がつけば「やりがいのある仕事につけたら、それで幸せ」「つらくてもいいから成長したい」「給料をもらっている以上、プロ」「言い訳は悪」「経営者目線を持って仕事をすべき」「どれだけ頑張ったかが大事」などといった仕事観を持つ、社会人という名の社畜が完成する。本書では、そんなドラスティックな主張が展開されていくのだ。

 脱社畜のために著者は、「仕事は会社と従業員の契約関係にすぎず、過度なやりがいを仕事に求めないこと」「経営者目線を持つことが大事だとされるが、『従業員目線』を持つことこそが大事」「会社を取引先ととらえて、適切に距離を保ちながら働く必要がある」などとアドバイスする。

 著者は戦後から社畜化教育の歴史を振り返るが、歴史を見れば、明治期の「軍人勅諭」や「教育勅語」に見られる「滅私奉公」の思想が、戦後は「国」から「会社」へとその対象を変えたにすぎないことは明らか。社畜化教育は「古くて新しい問題」なのだ。
(文=和田実)




http://lite-ra.com/2016/08/post-2532.html

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NHKオンライン『解説スタジアム』番組ページより


 本日、台風10号が東北地方を直撃した。東日本大震災からの復興が進んでいないなか、各地の被害が心配されるが、とくに専門家が危機感を募らせているのが福島第一原発だ。同原発では、台風のたびに地下の汚染水の水位が上昇し、流出の可能性が指摘されているが、今回は大量の汚染水が海に流れ出てしまうのではないのではないか、との声が高まっているのだ。実際、すでに護岸近くの汚染地下水の水面が、地上まで十数センチに迫っているという報道もある。

 こうした事態に直面するたび、原発事故は安倍首相の言うように「アンダーコントロール」などされていないことがよくわかるし、再稼働へ積極姿勢を見せる政府、電力会社に対する怒りが込み上げてくる。

 そんななか、8月26日深夜、NHKで生放送された討論番組『解説スタジアム』が大きな反響を呼んでいる。この日のテーマはズバリ「どこに向かう 日本の原子力政策」。NHKの7人の主要解説委員が、日本の原発政策を多角的に議論するという番組だが、驚くべきは、解説委員7人のうち6人が政府や原子力規制委員会、そして電力会社の問題点を徹底的に批判していたことだ。さらには「原子力再稼働を認めない」という驚きの発言まで飛び出していた。そのためネット上でも「国民必見」「解説委員の勇気か反乱か!」「NHKはまだ腐っていなかった」など絶賛されている。

 この日の出席者をまず紹介すると、司会に西川吉郎解説委員長、以下、島田敏男、板垣信幸、関口博之、竹田忠、水野倫之、髙橋祐介という解説委員たちだった。内容もたしかに原発再稼働の是非や核のゴミ問題、そして原発の将来像などかなり踏み込んだものだったが、なかでももっとも鋭く切り込んでいたのが財政・金融・エネルギー担当の板垣委員だった。

 番組がまず指摘したのは、各地で相次ぐ再稼働の可否そのものであり、原発の安全性についてだった。これについて板垣委員は再稼働の基準の甘さを指摘したうえで、「再稼働は認めたくない」とまで断言した。

「たとえばアメリカの基準のなかには避難計画がちゃんと入っています。で、日本の避難計画は自治体に丸投げ。こんな甘い基準はないと私は考えているんですね。ですからこういうでの安易な再稼働は、僕は認めたくないと思っています。(略)日本を見ればですね、地震、津波、火山の原発リスクの三大要点が揃っている日本がですね、やっぱり原発に多く依存するのは問題だと思うわけです」


 たしかに、8月12日に再稼働した愛媛県の伊方原発も、地震と津波についてのリスクが非常に高く、避難計画の杜撰さが指摘されている。伊方原発は佐田岬半島の入り口、付け根部分に立地していて、その先の半島部分には実に5000人もの住人が生活していることから、もし事故が起きたとき、住民の避難が事実上“不可能”になる。だが、NHKの解説委員がここまで突っ込んだ発言をするのは異例のことだ。
 しかも、原発の問題点を指摘したのは、板垣委員だけではなかった。社会保障・経済担当の竹田委員は、そもそも規制委員会が原発の安全性について保証をしていないことを問題にした。

「原子力規制委員会の田中(俊一)委員長は会見のたびによく何を言っているかというと『安全性を保証するものではない』。明確に何度も言うんですよ。規制委員会は基準に適合したかどうかを審査しているのであって、安全性を保証するものではないと何度も言っているわけです。じゃあ地元住民はどうすればいいんですか? ようするに電力会社はそこでどんどん再稼働の動きを進める。規制委員会が安全性をきちんと審査してそれにお墨付き付けたと思ったら、いや、規制委員会は安全性は保証しません、と。そうすると地元住民はそれでは(高浜原発訴訟のように)裁判所に判断してもらうしかないじゃないか。こうなるわけですよね」

 科学分野が専門の水野委員も、これに強く同意したうえで、政府の責任に踏み込んでいた。
「規制委は『じゃあ審査しろ』と言っても(それは)我々の仕事じゃありません、と。その法律の枠組み上そうなっていない、と言うんですね。だったらその法律を変えればいいんですけれど、その枠組みを変えようという動きが政府からも規制委からもどこからも起こらない」
 規制委員会は安全を保証しない。政府も動かない。では一体誰が再稼働の、そして事故の責任をもつのか。板垣委員も重ねてこう疑問を投げかける。

「これまで政府はなかなか自分たちが仕切るとは言わなかったけれど、政府として責任を取るという言葉を吐いたことはあるんです。だけれども責任ってどうやって取るんでしょう? いまの福島の第一原発の惨状を見てて、お金を渡せば責任を取ったことになるのか。ならないわけですよ。災害関連死の人も沢山いるわけですから。そういうことが起きたら責任を取れないのに責任を取ると強弁することこそ問題なのであって、むしろそういうことじゃなくて、きちっと現状を説明して、こうなったらこうしますと説明をしないからいけないんだと思いますね」


 板垣委員はさらに、コストの面での欺瞞についてもこう暴露した。

「なぜいま原発を再稼働するかというと、原発はいま再稼働したら、非常に安く電気がつくれます。それはなぜかと言うとですね、裏側にあるコストが入っていないからです。(略)原発はこの60年間で国家予算で15兆円つぎ込んでいるわけですよ。現在価格でいえば45兆円くらいです。それからいま、事故の対応でも9兆円使っている。こういうことですと、コストが一体安いのか、いや安くはないんだということにならざるを得ないわけですよ」
「(こうした)裏負担を国民は知らないうちにずっとやってきたし、(事故対応の)9兆円の枠も使ったらそれは(今度は)電気料金で(国民から)取るんですよ。つまり、これから原発事故要因で電気料金が上がってくる。だからいま、再生可能エネルギーで料金が上がっているなんて理屈も一方でありますけど、原発で上がってくる分も相当大きいってことを、やっぱり知っておく必要がある」

 実際、時事通信によれば、福島原発事故収束への国民負担額は、2015年度末までに4兆2660億円に膨れ上がり、日本の人口で割ると一人につき約3万3000円になることが明らかになっている。東電は政府にさらなる支援を求めており、中間貯蔵施設に1兆1000億円が支出されることになっているが、これは電源開発促進税の名目で電気料金に含まれているもの。つまり、巨額の税金が事故後の処理で使われたうえに、さらに消費者の電気料金に上乗せされているのだ。

 番組ではほかにも、40年を超えた老朽原発に対する運転延長決定、避難前提となる電力会社や政府による情報公開の不備など、さまざまな問題が指摘され、地元住民の安全など二の次という杜撰さや、政府と規制委員会、そして電力会社の無責任ぶりが炙り出されていった。そういう意味では、日本のテレビで原発の問題点をもっとも正確に指摘した画期的番組だったと言えるだろう。

 しかし、不思議なのは、あのNHKがなぜこんな番組をつくることができたか、だ。たしかにNHKはもともと電力会社への広告依存がないため、原発については民放よりも踏み込んだ報道をしてきた。しかし、「政府が右といえば右」という安倍応援団の籾井勝人が会長の椅子に座って以降、政権に批判的な報道はめったにできなくなり、原発についても問題点を追及するような報道はほとんどしなくなっていた。それがどうして、ここまで踏み込むことができたのか。


「いちばんの理由は、この放送が上層部が厳しくチェックできる録画ではなく生放送だったということでしょう。しかも、籾井会長が来年1月の会長選で再選されることなく交代する可能性が高くなって、恐怖支配が少し緩くなっている。その間隙をぬって、良識派の解説委員たちが勇気ある発言をしたということでしょう」(NHK関係者)

 もちろん、こうした番組が放送されたからといって、NHKの状況はけっして楽観できるものではない。今回の『解説スタジアム』にはたまたま良識派が数多く顔を揃えたが、報道局幹部や解説委員の多くは、籾井会長の動向にかかわらず、政権の顔色をうかがって官邸に尻尾をふり続ける“安倍政権の犬”のような連中がほとんどだ。

 現に、今回の番組でも、“安倍首相とマスコミ幹部の会食会”の常連で“島田スシロー”の異名をもつ島田敏男解説委員は、原発の問題点を指摘するどころか、ほとんど議論に参加しようとしなかった。唯一、高速増殖炉「もんじゅ」については「結論からいうと、高速増殖炉の事業はもう辞めるべきだ」と発言していたが、実はこれも、政府の「もんじゅ」廃炉の方針転換を知って先取りしたのではないかと言われている。

「しかも、島田氏は番組の最後に原子力政策についての考えと提言を聞かれ、今回のテーマとはほとんど関係のない、テロ対策の必要性を力説していた。これも、安倍政権が9月の臨時国会で成立をめざしている共謀罪を意識してのものでしょう」(全国紙政治部記者)

 しかし、それでも、今回の番組はNHKに安倍官邸の恐怖支配に屈しない良心が残っていることを証明した。深夜、生放送で見ることのできたこの勇気ある抵抗が広がって、NHKの報道そのものが変わってくれることを切に望みたい。
伊勢崎馨


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