AIJ事件が一大「贈収賄事件」に発展するかもしれない。
27日の参考人質疑で、運営報告書の改ざんを認めながらも「だますつもりはなかった」と居直ったAIJの浅川和彦社長(59)。AIJに資金運用を委託していた厚生年金基金関係者らは発言を聞き、「フザケている」と怒り心頭だった。被害に遭った基金の中には、AIJに対して訴訟を検討する動きも広がっているが、ジレンマを抱えた基金もあるそうだ。一体どういうことなのか。
「ヘタに騒ぐと、収賄容疑で逮捕される職員が出るかも知れないからです。厚生年金保険法は、厚生年金基金の職員を『みなし公務員』と規定している。
野村証券の“スゴ腕営業マン”で鳴らした浅川社長はAIJ設立後、ゴルフコンペや飲食接待などで新規顧客を開拓していた。浅川社長らに「接待漬け」された職員がいても不思議じゃないのだ。
「AIJなどは旧社保庁OBネットワークを利用して顧客を直接勧誘していた。とすれば、接待していた相手は旧社保庁OBらの可能性が高い。被害に遭った基金には旧社保庁OBらが49人天下っていたから、戦々恐々なのではないか」(前出の司法ジャーナリスト)
この事件、まだまだ広がりそうだし、広がって当然の一大スキャンダルなのである。