ttammakko24のblog

気になるニュースを転載しています。

2011年07月

私たちはそろそろ決断をしなければならない時期に来ているようだ。それは、日本から「日本国民はバカだ」と思って憚らない人を追放しなければならない。
 
いくら何でもひどい。これを我慢したら私たちは未来を失う。
 
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九州電力と日本政府が「国民はバカだ」と思っていることは確かだ。
 
経産省主催で佐賀県で行われた玄海原発の再開に関する説明会は、地元の人が7人という異様な説明会で、現場は公開されず、ネットでだけみることができるという変なものだった。
 
しかも、経産省の説明会に九州電力が組織ぐるみで社員に「玄海原発再開賛成」のメールを出させた。
 
しかも「ひな形つき」である。
 
・・・九電が社員に指示した「メール」のひな形・・・
 
■科学的データに基づいて、今回の福島原発事故の事象の要因は津波であるとの国からの説明がありました。各電力会社では「緊急安全対策」に加え「シビア・アクシデント対策」を実施しているとの新聞報道がありましたが、安全対策については十分に実施されており、発電を再開することについて全く問題はないと思います。国も「発電再開しても問題ない」と示しているにも関わらず、何故発電再開が出来ないのでしょうか。」
 
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実に醜悪な文章だ。
 
ある程度、教育もされて文章の力もある人が書いている。泥棒(九電社員)も文章がうまくなったものだ。
 
「世に盗人の種はつきない」それはそうだけれど、「盗人」は捕まれば獄門入りである。社会では生活してはいけない。
 
今回のやらせメールは人の命(被爆)に関係することだから、明確な犯罪だ。九州電力の人は盗人以上の重犯罪人だが、まだ不思議なことに勤めているし、もしかしたら給料を貰っているかもしれない。
 
日本の道徳も法秩序も地に落ちたものだ。
 
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説明するまでもないが、説明会で意見を聞くのに、当事者の九州電力が組織ぐるみで「賛成」と言えば良いなら、もともと説明会はいらない。
 
いや、経産省も九電も本当に「説明会はいらない」と思っているのだ。
 
「国民はバカだから、原子力発電が日本国にとって必要なことなどわかりはしない。だから説得するのは無駄だ。説明会を意味のないものにしてしまえ!」
 
ということだ。
 
断じて、許してはいけない。
 
福島で被爆に苦しんでいる多くの人がいるのに、その中でこんなことが起こるのだから、経産省にも電力会社にも「原発を許可したり、運転したりする資格はない」。
 
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思えば、2006年9月2日。
 
青森県八戸市で開かれた政府の「教育改革タウンミーティング」で、内閣府などは、
 
「教育基本法改正案に賛成の立場で質問するよう」
 
こともあろうに中学校の校長先生に依頼した。
 
依頼の文章
 
「タウンミーティングの質問のお願い」
 
1) 質問を依頼する。
 
2) 内閣府から以下のとおり発言の仕方について注意があった。
<1>できるだけ趣旨を踏まえて自分の言葉(せりふの棒読みはさけてください)
<2>「お願いされて」とか「依頼されて」と言わないで下さい(あくまで自分の意見を言っている、という感じで)
 
何という情けない社会だろう。
 
依頼した内閣府の役人、発言した小学校の校長先生は、逮捕されたのだろうか? その後、給料を貰っていたのだろうか? 
 
社会の指導者なら潔く名乗り出て欲しい。
 
(平成23719日 午後6時 執筆)
 

武田邦彦

先日、貯金のことを書きました。読者の方から金融や経済について、いろいろ教えていただきました。
 
私は数年前、s「国債は買ってはいけない」という本を東洋経済新社に勧められて書いたのですが、その意味は「経済活動を解明する」という目的ではなく、「国民が日本社会を作ることができるのか?」ということでした。
 
つまり、日本の国債は日本人が買って、日本人が消費しているのですから、ヨーロッパの金融破綻のように国の財政が破綻するということではありません。
 
また、多くの人が銀行にお金を預けるのは、単に「家においておくと盗難にあうから銀行に預ける」というような意味もありますし、また銀行にしてみれば、お金の運用は預金者の同意がいるわけではありません。
 
そのような基本的なことがわかった上で、「私たちの預金は、結局、日本社会にどのような影響を与えているか」ということを考えてみたのです。
 
つまり、お金はその意図とは別にして、社会的にある影響を与えます。その影響のことを考えるのは大切だと思っているからです。
 
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かつて、日本は「お金が足りない状態」にありました。つまり「やりたいこと」が多く、「お金が足りないからできない」ということだったのです。
 
そこで多くの企業が頭を下げて銀行に行き、お金が手に入れば自分がしたことができたのです。
 
ところが、1990年頃から、日本社会は成熟し、「やりたいこと」が少なくなって「お金」が余ってきました。
 
「お金が余る」というのも変な話です。多くの人はその日の生活がやっとで、お金が余っているという感覚はないのに、日本全体を見ると、お金が余っているのです。
 
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なぜ、お金が余っているのでしょうか?
 
その理由は、個人としては、
 
1) 将来が不安だから、今日、お金を使うのは止めておこう、
 
2) あまりに金融が不安定だから、何を買っておけば財産になるのかわからない、
 
ということが主だと考えられます。
 
もし、土地か金を買っておけばいざというときに役立つなら、土地でも買っておきたいと言う人もいますが、何しろバブルが崩壊して痛い目に遭って不安定です。
 
かといって株も不安定、外国債券となるとさらに危険ですので、金融の素人でなくても、仕方がないから銀行にでも預金しておこうかということになります。
 
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ところが、銀行にお金があっても、それを借りる人がいない・・・・・・ここまではおそらく多くの人が同じように考えているでしょう。しかし、その次、私の考えは次のようなものです。
 
・・・本当は、日本人一人一人が本当に自分が満足するような「豊かな」生活をしているわけではない。それは心だけではなく、物質的にもそうだ。
 
もし、物質が豊かなら危険な原発などせずに、もっと安心して生活ができるはずだが、少しでも安い電気がいるといって、原発事故が起こった後でも無理矢理、玄海原発を動かそうとしているのだから、心ばかりではなく、物質も豊かではないのだろう。
 
「お金が余っているのに、危険な原発を動かそうと、やらせメールをする」
 
・・・
 
でも、このような状態は、私にはどうしても奇妙に感じられます。
 
お金が余っているなら、もうなにも要らないのですから、原発を止めて安心した生活をすればよいし、無理矢理、屋根に太陽電池をつけて、高いお金(他人が払う)で電力に買い取ってもらわなくても良いように思います。
 
しかも、「余っているお金」は「貸すところがない」ので、仕方なく「赤字国債」を発行して、94%が赤字になる国家事業するというのは論理の整合性がありません。
 
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なぜ、「お金が足りず、お金が余っている」という奇妙な状態が続いているのだろうか?
 
なぜ、「その「なぜ」が、「なぜ」はっきりしないのだろうか?」
 
そして、「なぜ、危険とわかったのに、まだ原発を進めたい人がいるのだろうか?」
 
最後に、「なぜ、こんなに簡単なことが疑問のまま残っているのだろうか?」
 
それは、おそらく現代の日本は日本人が主人ではなく、どこかに主人がいるからではないかと思います。
 
このようなことを一つ一つ、解明していかないと、なかなか原発を進めたいという空気を消すことができないと思うからです。
 
(平成23727日 午後5時 執筆)
 

武田邦彦

これまで長い間、私たちは東電から電気を買ってきた。東電にとっては東京や関東地方の人たちは、もっとも大切なお客さんのはずだ。
 
そして、そこには今、東電の事故で苦しんでいるお母さん、お父さん、そして子供たちがいる。
 
その人たちは、高くなっていく空間線量、汚染されていく食材を前にして必死で防衛をしている。
 
東電のお客さんは東電からの被害を小さくしようと、苦しい生活費の中で出費を重ね、心労の中にいて、少しでも正しい情報が欲しい。
 
ところが、東電はまったく姿を見せない。ホットスポットの地図も作らないし、食品の放射線を測ろうともしない。もちろん公園も除染しないし、子供たちを守らない。
 
それでも、電気代を取り、自分たちは給料を貰っている! いったい、どういうことだろうか?
 
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私は今度、また東京での講演会を断った。
 
東京のお母さん向けの被曝を避けるための話をする講演会だったが、あまりにも話をお聞きになる方の聴講料が高い。毎日、苦しみ、出費の多いお母さんに、さらに高い聴講料をとる講演会はやりたくない。
 
主催者も商売であることもわかるが、「この機会にボロ儲けしてやろう」という魂胆が見える。講演会の収入は多いのに支出とのバランスがとれていないのだ。
 
こんなことを繰り返していると、お母さんたちの疑問に答えるチャンスを失う。でも、自分も原子力を進めてきた一員としての責任がある。本来はボランティアに近い活動をする必要のあるときと思う。
 
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事故の責任のある東電、保安員、安全委員はもちろん、原子力関係者が一体になって、あるいは福島に放射性物質が入っていない野菜を送り、土壌を除染し、田畑をきれいにし、ホットスポットを測って地図を作り、安心して生活できるように一刻も早く行動をおこして欲しい。
 
また、講演会などを企画する会社も、多くの人たちが参考になるような講演会を安価にやってもらいたい。
 
原子力関係者、行政担当者などは、苦しんでいるお母さんや子供たちの姿が見えないのだろうか?
 
(平成23728日 午後2時執筆)
 

武田邦彦

原発の稼働再開をめぐって開かれた公開放送の住民説明会で、会社ぐるみで偽装メール送信を指揮し、企業体質が問われている九州電力が、経産相の意向に対して反旗を翻し、居直る姿勢を示している。
 
 このような常識はずれの企業や企業経営者を通常は攻撃するマスゴミも、その多くが明確な批判を展開していない。
 
 客観的に評価して、九州電力の責任は甚大である。東電が福島原発で重大な原発爆発事故を引き起こし、日本全体、さらには全世界に甚大な被害を与えている。
 
 この事故を踏まえれば、新たな原発の稼働に際して、慎重の上にも慎重な検討を積み重ねるべきことは当然である。とりわけ、地域住民の理解と協力なしに原発の再稼働などあり得ない。
 
 その住民との交渉の場である住民説明会の場で、やらせメールを企業ぐるみで指揮し、公開番組を人為的に歪めた責任は計り知れない。
 
 九電の最高責任者および関連した幹部職員の引責辞任は免れないというのが、常識の判断である。
 
 海江田経産相が提示した社長辞任の必要性は、単なる大臣所見ではなく、国民世論を代表する見解である。しかし、九州電力の実際の権力者は真部利應社長ではなく松尾新吾会長である。したがって、真部社長と松尾会長の引責辞任が求められるのが当然だ。
 
 ところが、7月27日に開かれた取締役会では、社長辞任も会長辞任も決定されなかった。取締役会後に開かれた記者会見では、松尾会長が、
 
「九州電力はとりわけ信頼できる会社だと思われている」
 
と言ってのけて、開き直り、居直りの傍若無人の行動を繰り広げた
真部社長が7月19日に辞任届を松尾会長に提出したことを明らかにされたが、この事実でさえ、記者会見開始から1時間半後までの長期間、隠蔽され続けてきた。
 
 世の中を甘く見て、自ら襟を正す姿勢を失った企業。日本の企業風土は地に堕ちたと言って差し支えないだろう。九州電力のがんは松尾新吾会長の姿勢に存在することが誰の目にも明白になった。
 
 正しい道が行われるには、この会長を必ず引責辞任に追い込むことが必要だ。こうしたせめぎ合いにおいて、正義が破れ、悪徳が栄える実績が積み上げられれば、この世は闇になる。
 
 一方で、電力会社のぬるま湯体質を生み出す原因が政府の側にあることを見落とせない。
 
 日本には原子力事故が発生した際の損害賠償について定めた法律が存在する。東電の福島原発事故に伴う損害賠償問題に対して適用できる法律はこの法律以外に存在しない。
 
 したがって、損害賠償のあり方を具体的に定めるに際して、この法律を適用すべきことは言うまでもない。
 
 ところが、この法律に沿って処理を進めると東電は破たんし、東電の法的整理が必要になる。そこで、菅政権は事後的に法律を改正し、法律改正前に発生した事案を、事後に改正した法律で処理することを進めている。
 
 法治国家の大原則を無視した言語道断の対応であり、議会はこのような政府の横暴を正すべき役割を担っている。ところが、驚くべきことに、議会野党である自民党や公明党も、この反法治国家の施策を積極推進しているのだ。
原発マネーにまみれた悪徳民主党と自民・公明の連合体が、電力会社の責任を排除し、不正に電力会社を救済し、原発ビジネスを擁護しようとしている。
 
 菅直人氏は「脱原発」を掲げながら、法治国家の根幹を踏みにじる東電救済策を積極推進しているのだから、その言葉のすべてを信用するわけにはいかない。
 
 海江田経産相は九州電力に襟を正すことを求める前に、自らの襟を正すべきである。相手が巨大な政治力を持つ電力会社であろうとも、法治国家である以上、法の支配を貫かなければ、この世のすべてが、情実に流れ、社会の力関係で決定されることになる。
 
 福島原発事故の直後に発生した焼き肉チェーン会社は、食中毒事故発生の影響で会社解散に追い込まれている。焼肉屋は解散で当然だが、電力会社は救済の理屈は、正当な考察からは導かれない。
 
 このような天下の正道に反する行動が政府、そして民間企業で横行することが、日本中枢だけでなくにほんそのものの崩壊をもたらしているのだ。本を質せば、菅直人氏のペテン居座りが、日本社会から矜持を失わせる原因になっているのだ。
 
 このまま進めば、日本社会は世界で最弱の社会に変質することになるだろう。
 

植草一秀の『知られざる真実』

EX-SKF-JPからの転載です。

フェアウィンズアソシエーツ、アーニー・ガンダーセン氏の7月19日付けビデオ全訳です。 http://ex-skf-jp.blogspot.com/2011/07/blog-post_144.html

福島第1原発の状況まとめの後、放射能汚染の深刻さを日本人がまだ理解していないのではないか、と指摘、最後に「黒い雨」が放射能を稲わらの上に振りまいたのだ、という元原子力安全委員会事務局の専門家の言を引用しています。
当然稲わらだけでなく、そのとき外にあった物、人、全てに振りまかれた、ということになります。

ビデオの最後の方で、ガンダーセン氏はこう警鐘を鳴らしています:

「日本人は自分たちが直面している問題の大きさに気づく必要があります。そうでなければ適切に対処することはできません」
http://vimeo.com/26651670


「元原子力安全委員会事務局が稲わら汚染の原因を『黒い雨』のせいと指摘」

こんにちは。フェアウィンズのアーニー・ガンダーセンです。今日は7月19日火曜日です。今日お話したいのは、まず福島第一原発の原子炉の現状についてと、もっと重要な問題ですが放射性物質が福島だけでなく日本中で検出されている件について、そして日本で「黒い雨」と呼ばれ始めているものについてです。

まず原発自体の現状からです。1号機から3号機までのすべての原子炉と4号機の燃料プールからは、放射性物質が放出され続けています。日中は暑いために放射性物質の放出を目で見ることはできませんが、夜になれば見えます。

これについては、原子炉が爆発したのではないかとたくさんのメールをもらっていますが、あれは原子炉から立ち上る蒸気が太平洋からの冷たい空気にぶつかったものです。いずれにせよ放射性物質の放出は続いています。

とはいえ、福島からの放射性物質のほとんどは3月と4月に放出されました。現時点では、一日あたりの放出量は3月や4月よりもはるかに少なくなっています。福島からの放射性物質の約90~95%は事故後最初の6週間で放出されました。

今も放出は続いているとはいえ、日々の放出量で見たら当初とは比べ物になりません。その一方で、福島からは今後も長期にわたって放射性物質が放出され続けるおそれがあります。

日本では大きなテントを作って各建屋にかぶせる計画を立てています。現在は最初のテントを製造中で、1号機にかぶせる予定です。それから順次2号機、3号機と移って、最終的には4号機にもテントをかぶせます。テントをかぶせる目的は、蒸気が外に出るのを防ぎ、蒸気を水にして集め、その水を処理することにあります。
これにより、9月以降は福島から空気中への放射性物質の放出はほとんどなくなります。少なくとも1号機からは。

しかし、放射性物質の多くは汚染された地下水と現場の汚水となり、当分のあいだはそれを除去する手立てがありません。
それどころか日本政府は、格納容器の底に落ちた炉心を取り出す作業に「着手する」までにあと10年かかると発表しています。今はまだ炉心を取り出す技術が存在しないのです。

思い出していただきたいのですが、燃料は原子炉を突き抜けて「メルトスルー」して格納容器の底に落ちました。スリーマイル島の事故のときは、燃料が溶けて原子炉の底に落ちましたが、メルトスルーはしていません。ですから今回のような状況には前例がないのです。

この作業は、フライパンの底にこびりついた卵を剥がすようなものです。加熱時間が長ければ、剥がすのはそれだけ難しくなります。私たちが直面しているのはそういう状況です。

原子炉をきれいにするのには長い時間がかかります。また、それと並行して膨大な量の放射能汚染水の処理も進めなければなりませんが、これには10年か、場合によっては20年かかるかもしれません。

私がそれ以上に心配しているのは、最近になって原発以外の地域から聞こえてくる情報です。私の友人で、チェルノブイリでも仕事をした生物学者数名が、調査のために日本に行きました。彼らは日本がひどい状況にあることは想像していましたが、今週私に電話をかけてきて「状況は本当に本当に深刻だ」と話しました。
彼らは筋金入りの科学者で、放射線の問題を扱うのにも慣れています。にもかかわらず、福島の状況は彼らの予想をはるかに超えるひどさだと言うのです。

その言葉を裏づける証拠も得られてきています。最初はシイタケです。原発から50~60kmくらい離れた地域で、日本の基準値を大きく超える放射性物質が検出されました。
興味深いのは、そのシイタケが「屋内で」栽培されていたということです。なぜ屋内で栽培されたシイタケから基準値を超える放射性物質が検出されるのでしょうか。これは非常に憂慮すべき状況です。もう一度言いますが、原発から55km程度離れた地域で起きたことなのです。

2つ目の証拠は、福島県各地と福島県外で汚染牛が見つかっていることです。最初は8頭の牛に汚染が確認されたと伝えられ、やがてそれが40頭になり、130頭以上になりました。この数は時間とともに間違いなく増えると思います。[1400頭以上です。]
この問題でいくつか注目したいのは、まず汚染牛が原発から50~60kmくらい離れたところで見つかっていること。そして検出されたセシウムの量が、これまでに定められた食品のいかなる基準をもはるかに上回る高レベルだったことです。

汚染牛が売られるとき、日本政府は肉のサンプリング検査をしませんでした。牛の皮をこすった上で外側から被曝の有無を確認しただけです。被曝が確認されなかったので市場で売られました。売られたあとでようやく肉の汚染が明らかになったのです。
このようなやり方は、牛肉の汚染を調べる方法として容認できるものではありません。

ですがもっと重要な問題は、牛はどこで放射性物質を取り込んだのかという点です。アメリカの皆さんは牛の餌にはサイレージ、つまり原発事故前に貯蔵しておいた牧草が与えられると思うでしょうが、日本では牛の餌に稲のわらを使っているのです。

70km以上離れた農家が稲を刈ってできたわらを、福島県内の農家に出荷していたのです。その稲わらは、1kg当たりの崩壊数が毎秒50万個(つまり50万ベクレル)でした。これはセシウムですので半減期は30年です。つまり、今から30年たってもまだ25万ベクレルの放射能があるということです。さらにその30年後に12万5000ベクレルになる。それが半減期という言葉の意味です。

これは原発から約70km離れた場所での話です。米国原子力規制委員会(NRC)が当初、原発から半径80km圏内のアメリカ市民を避難させるべきだと提言したのを覚えているでしょうか。
どうやらNRCは正しかったようです。

日本政府は20km~30kmで止めずに、80km圏内の住民を避難させるべきでした。放射能汚染は福島県外にも広がっています。
にもかかわらず、日本政府が放射線被曝を心配しているのは福島県だけについてのようです。

今日最後にお話したいのは、その80km圏外で何が起きているかです。汚染された稲わらが見つかったことからもすでに明らかなように、80km圏外であってもチェルノブイリ並みに汚染されている地域が存在します。

たとえば東京[首都圏]はどうでしょうか。私は東京についても心配しています。ひとつには、東京の汚水処理施設で放射性物質に汚染された汚泥が見つかっているからです。通常であれば汚泥は建設用資材に加工されますが、今回は放射線レベルがあまりに高いため、処分方法が決まるまでは防水シートをかけて屋外で保管するしかありません。

そしてもうひとつ、ある日本人の方が私宛てに検査報告書を送ってくれました。東京[首都圏]の公園近くの道で採取した土を、この方が直接研究所に持ち込み、自分でお金を払ってデータ分析を依頼したのです。これがその報告書です。東京の公園近くの土から、キロ当たり約53,000ベクレルの放射能が検出されています。
この方は非常に心配になったので、市長を訪ねました。ところが市長の返事は「私は心配していない」というものでした。

一市民が、身銭を切って研究所に検査を依頼したにもかかわらず、市に訴えてもまったくらちがあかなかったのです。

さらにもうひとつデータがあります。やはり東京の近くにある国立がん研究センターの病院からです。これは病院のウェブサイトに事故の数日後から掲載されているデータです。この報告書を見ると、事故から9日後の3月24日に計測された屋外の背景放射線量が、屋内の背景放射線量の30倍に達しています[表を見ると実際は約36.6倍]。

ホットパーティクル(高放射能粒子)が土に降り、それによって線量が高まったため、測定器が検知して屋内の30倍という数値を記録したのです。国立がん研究センターですから、線量を測る方法は間違いなく心得ているはずです。ですから熟練した研究者によって計測されたデータです。

最後にもうひとつレポートをご紹介します。私は毎日、日本の著名な物理学者であるグレン佐治博士[おそらく、佐治悦郎さんと思われる]からメールをもらいます。佐治博士はかつて原子力安全委員会の事務局を務めていました。彼は2日前のメールでこう書いています。汚染された稲わらが見つかった件についてです。

「汚染の原因は、事故後一週間の間に放射能の雲が通過したときに稲わらを屋外で保管していたためであり、とくに『黒い雨』のせいであると考えます」

佐治博士が「黒い雨」という言葉を軽々しく使うとは思えません。事故後の日本に「黒い雨」が降ったのは明らかです。つまり、博士が言うのは、高放射能の雲が日本の北半分の至る所にホットパーティクルを落とした、ということなのです。

日本人は臨機応変な国民です。そのことは、日曜日のワールドカップサッカーの勝利からもわかります。
しかし、日本人は自分たちが直面している問題の大きさに気づく必要があります。
そうでなければ適切に対処することはできません。

情報を制限するのではなく、放射性物質を制限することが重要です。

ありがとうございました。またお目にかかりましょう。


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・C・バズビー:7/18質疑応答 (07/22)
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